恵まれた環境で農業ができる幸せ「自然と人の営みが見事に融合した街です」

宮本 暢常さん(農人たち 代表)

里山が広がる宇都宮市叶谷町で「農人たち」を主宰。

所在地
宇都宮市在住
制度
新規就農者支援
Iターン(単身赴任)

ダブルプレイスの仕方

東京にあるデザインチームとの打ち合わせなどで、月に数回東京に足を運ぶ。

  • 東日本大震災のあった日、思いは決定的に

    東京のIT会社で10年以上働いていたが、データという手に触れられないものを扱っている不安を常に感じ続けていた。40歳が目の前に迫り、猛烈なスピードで仕事をし続けていた中、東日本大震災が起こった。全てが止まった。これを機に「形のあるものを仕事にしたい」という思いが決定的となり、新たな仕事をするために宇都宮に帰郷した。

    アスパラやにんにくなど宮本さんの畑では季節ごとに多彩な野菜が作られている。

  • アスパラやにんにくなど宮本さんの畑では季節ごとに多彩な野菜が作られている。

    ITから農業へ、“畑違い”の2つをつないだもの

    「食に関わる仕事に携わりたいというイメージはありましたが、当初は農業という選択肢はありませんでした」転機はたまたま親戚のアスパラガス農家から「畑を手伝ってほしい」と声をかけられたことだった。「そのときに食べたアスパラが東京で食べたどんな野菜よりも桁違いにおいしかった。育てた野菜を食べる。“これだ”と思いました」

  • 農業王国の宇都宮はサポート体制も充実

    最初は手探りだったが、親戚の強力なバックアップと地域の人たちの応援、宇都宮市や栃木県の新規就農者支援などを得て経営の基盤も作れた。「これから農業を始めたい人はまず宇都宮市の窓口に相談に行くといいと思います。その後の栃木県も含めたサポート体制をしっかり案内してくれますよ」

    生活と自然が見事に融合した里山。

  • 県内外から様々な人が訪れる農業体験の1コマ。農業体験希望者の受け入れも行っており、土や自然に触れることでリフレッシュして帰っていく。

    “美味しい野菜”が生み出す人と人のつながり

    「農人たち」という団体を立ち上げ「農」を取り巻く「人たち」のネットワークの発展に尽力する。「“生で食べられる美味しい野菜”をコンセプトに有機肥料100%、農薬不使用で土作りにこだわった野菜作りをしています。美味しい野菜を通じて繋がる様々な業種の“人たち”とネットワークを構築しています。東京から約100キロ圏内でこんなことができるとは以前は考えもしませんでした」

  • 農業体験を通じて宇都宮の魅力に触れる

    農業体験をするために様々な職種、年齢の人が県内外から日帰りで訪れる。「毎週日曜日は、体験農業をみんなで楽しんでいます。ほんの少しでも感動や気づきを持ち帰ってもらえたら嬉しいです」と語ってくれた。

    雑草を食べてくれるヤギは農薬不使用の畑の強い味方。

    まもなく収穫を迎えるネギ畑で作業中。

宇都宮の「イイトコロ」をひと言でまとめると

環境に恵まれていて農業に最適な場所。仕事をしつつも余暇的な要素もある。お金で買えない“価値”のある街です。

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