人と人のつながりが好循環を生む街「知れば知るほどその魅力に気付ける街です」

中尾 真仁さん
(クラフトビール専門店 店長 兼 醸造)

宇都宮ブルワリー株式会社が経営するクラフトビール醸造所&ブルーパブ「BLUE MAGIC(ブルー・マジック)」店長。日本酒の醸造にたずさわったこともあり、豊富な酒類の知識と経験を活かしている。

所在地
岩舟町出身、宇都宮在住
岩舟町 宇都宮 Iターン・転職

ダブルプレイスの仕方

学校を卒業後、栃木市の酒蔵で日本酒の造り人として働いていた。宇都宮市内でブルワリーを経営する横須賀貞夫さんに出会ったことから、新しくオープンする「BLUE MAGIC」で腕をふるうことに。2012年オープン。

  • 学生時代から憧れたものづくりの道

    今年30歳の中尾さんは、岩舟町出身。「宇都宮と対照的な街です」と笑う。自然が豊かで、今も好きなふるさとだが「若者には刺激が少ないので、中学生くらいになるとみんな宇都宮市に遊びに来ます。その頃から、あこがれの街でした」と話す。卒業後に不動産会社の営業職に就職した中尾さんだったが、「自分のやりたいことではない」という気持ちが強くなり、辞職した。その後、進路を模索している時にたまたま栃木市の酒造会社の人と出会い、酒造りに惹かれるままに気持ちが決まった。「酒も好き、ものづくりも好き。だから、迷いはありませんでした」

    「BLUE MAGIC」店内。工場で造ったビールをすぐに
    飲めるのが魅力。木目調をモチーフにしたシックなインテリアも、心が落ち着く。

  • 「お客様との会話から、ビールのヒントが生まれることもあります」という中尾さん。常に新しい味にチャレンジしている。

    日本酒からビール作りへ

    酒蔵には3年ほど勤めたが、酒造りの仕事は冬場だけだったので、春から秋にかけては酒の販売店で働いたりしていた。その時に接客の勉強をしていたことが、今の店の経営に大きなプラスになっているという。「宇都宮にクラフトビールの店があると聞いて、飲みにいったのです。それが横須賀社長の栃木マイクロブルワリーでした。すぐに仲良くなって、いろいろな話を聞かせてもらったり、おいしいビールを味わったりしているうちに『今度、宇都宮市の中心部に醸造所を兼ねた店舗を出すのだが、よかったらそこで働かないか』と声をかけられました。こういうふうに、出会いから夢が膨らみ、実現して行けるのも、宇都宮の良さだと思います」
    ビール作りにも魅力を感じていた中尾さんは、すぐに承諾。店長兼醸造責任者として働くことになった。「ちょうど店舗作りが始まっているところだったので、インテリアなどいくつか、僕の意見も取り入れてもらいました。店内にある2つの黒板のデザインなどは僕のアイデアです」と話す中尾さんは、いきいきとしている。

  • クラフトビール文化を宇都宮に

    2012年に開店した「BLUE MAGIC」。中尾さんは「年間5、60種類作っていますね。ホップの香りと苦みが効いた正統派ビールから、栃木県産のフルーツやスパイスを使ったビールなど、いろいろなビール作りに挑戦しています」と話す。また他店舗とのコラボレーションにも積極的だ。つい最近も、市内の手造りピザ店と共同企画で「ビールに合うピザセット」を作っている。「宇都宮はカクテルの街ですが、県外からはビールでも注目度がすごい。だから、僕ももっとがんばって、おいしいビールを作って行きたい」と目を輝かせる中尾さん。全国のクラフトビールイベントに積極的に出てネットワークを広げるなど、宇都宮の顔にもなりつつあるようだ。「クラフトビールのワークショップもやっているんです。宇都宮にクラフトビール文化をしっかり根付かせるのが、夢ですね」

    仕込み用タンクをのぞき込み、状態をチェックする。温度がわずかに違うだけで、味わいがまったく変わってしまうそうだ。

    タンクから詰めたての樽をつないでドラフトタワーから最初に注ぐ時、テイスティングして味わいや泡立ちをチェックする。

宇都宮の「イイトコロ」をひと言でまとめると

おいしいお酒が飲める店がたくさんあって、人と出会える街です。
人と人とのつながりが生まれ、育てられるところも大きな魅力です。

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